タバコの PM 2.5 はどれくらい危ないのか


タバコからも PM 2.5 が出ています。 特にタバコから出る物質は PM 1.0 というカテゴリに分類され、 それだけでも PM 2.5 よりはるかに危険です。

ここでは、 PM 1.0 だとなかなか比較しづらいので、 話題の PM 2.5 と比較してみます。

PM 2.5 の基準

危ないと言われている PM 2.5 、 基準を調べてみましょう。

日本では環境基準として “1年平均値 15 [μg/m3] 以下 かつ 1日平均値 35 [μg/m3] 以下” と定められています。 (参考: 環境省ウェブサイト)

中国、米国、WHOの基準も含めて見てみましょう。

年平均 (micro g / m3) 一日平均 (micro g / m3)
中国 35 75
日本 15 35
米国 12 35
WHO指針 10 25

基準は年によって変更されることがあります。 上の数値は執筆時点での数値です。

また、2013年に改定された、 アメリカの PM 2.5 の基準、 AQI は次のようになっています。 (参考: Revised PM2.5 AQI breakpoints)

Category Index Value Range PM 2.5 Density Range (micro g / m3)
Good (良好) 0 – 50 0.0 – 12.0
Moderate (標準) 51 – 100 12.1 – 35.4
Unhealthy for Sensitive Groups (敏感な人には不健康) 101 – 150 35.5 – 55.4
Unhealthy (不健康) 151 – 200 55.5 – 150.4
Very Unhealthy (とても不健康) 201 – 300 150.5 – 250.4
Hazardous (危険) 301 – 400 250.5 – 350.4
401 – 500 350.5 – 500

タバコから出る PM 2.5 ってどれくらい?

日本禁煙学会が参考数値を出していました。 2010年の資料『受動喫煙ファクトシート2 敷地内完全禁煙が必要な理由』です。 上の AQI指数 と併せて表にしてみました。

ご自身の身の回りの環境が、下の表のどこに近いか考えてみてください。

場所 PM 2.5 濃度 (micro g / m3) AQI カテゴリ
完全禁煙コーヒー店 8 良好
非喫煙家庭 17.8 標準
日本屋外(郊外)平均 20
完全分煙ファーストフード店禁煙席 32
喫煙家庭 46.5 敏感な人には不健康
自由喫煙パチンコ店 148 不健康
完全分煙ファーストフード店喫煙席 256 危険
不完全分煙居酒屋禁煙席 336
不完全分煙居酒屋喫煙席 496
自由喫煙居酒屋 568
タクシー喫煙者1人 1000

リアルタイムAQI のページでの 中国 北京 の AQI指数を見てみると、 高いところで 134 となっています。 134は「敏感な人には不健康」のカテゴリですから、 下記の場所は北京より危ない場所となりますね。

  • 自由禁煙パチンコ店
  • 完全分煙ファーストフード店喫煙席
  • 不完全分煙居酒屋禁煙席
  • 不完全分煙居酒屋喫煙席
  • 自由喫煙居酒屋
  • タクシー喫煙者1人

喫煙過程も AQI指数 と PM 2.5 濃度 から考えて 北京より危なそうです。