和算 時計算


時計算について説明します。 名前は特殊ですが、旅人算と同じです。

例題

4時から5時までの間に長針と短針が重なる時刻を答えよ。 (針は連続的に動くものとする。)

答え

4 時 \( \frac{240}{11} \) 分

解法

長針は 60 分 で 360度 を回りますから、 1分間では

\[ 360 \textrm{[度]} \div 60 \textrm{[分]} = 6 \textrm{[度]} \]

すなわち 分速 6 度 の速さで右回りに動きます。

短針は 12時間 で 360度 を回りますから 1分間では

\[ 360 \textrm{[度]} \div ( 60 \textrm{[分]} \times 12 \textrm{[時間]} ) = 0.5 \textrm{[度]} \]

すなわち 分速0.5度の速さで右回りに動きます。

4時の時点で、 長針は短針と 120度 開きがあり、 長針が短針を追いかけるかたちとなります。 旅人算のように問題を書き換えるなら 「短針が 分速 0.5 度 で、長針が短針の 120 度 後ろから 分速 6 度 で同じ方向に向かって進みます。 長針と短針が重なる時刻を求めよ。」 となります。 もっと旅人算風にするなら、 「太郎さんが 分速 0.5 m で、 次郎さんが太郎さんの 120 m 後ろから 分速 6 m で同じ方向に向かって進みます。 2人は4時に出発します。 太郎さんと次郎さんが出会う時刻を求めなさい。」 となります。

さて、長針と短針の速さから、長針と短針の開きは 分速 ( \(6 – 0.5 = \) ) 5.5度で変化することがわかります。 よって長針と短針が重なるまでにかかる時間は

\[ 120 \div 5.5 = \frac{240}{11} \]

より \( \frac{240}{11} \) 分 です。 帯分数にするなら \( 21 \frac{9}{11} \) 分 です。

これより長針と短針が重なる時刻は 4 時 \( \frac{240}{11} \) 分 となります。

この時刻は \( \frac{240}{11} = 21 + \frac{9}{11} \) からわかるように、 4時21分 から 4時22分 の間の時刻です。

練習問題

問題1

8時から9時の間で、長針と短針の角度が180度になる時刻を求めよ。

答え

8 時 \( \frac{120}{11} \) 分

解法

8時から9時の間で長針と短針の角度が180度になる時刻は、 8時10分から8時15分の間ぐらいだと見当がつきます。

時計

8時の時点で長針と短針には 240度 の開きがあります。 もちろん、 120度 の開きと考えてもいいのですが、 ここでは 240度 で計算してみます。

この 240度 の開きが 180度 になるのはいつか を計算します。

長針と短針の開きは 長針が分速6度、 短針が分速0.5度で移動するので 分速5.5度の速さで縮まっていきます。 240度 が 180度 になるには \( 240 – 180 = 60 \) 度 縮まればいいわけですから、

\[ \frac{60}{5.5} = \frac{120}{11} \]

すなわち \( \frac{120}{11} \) 分 かかります。

よって、 8 時 \( \frac{120}{11} \) 分 に長針と短針が180度の開きになります。

問題2

12時から1時の間で、長針と短針の角度が120度になる時刻を求めよ。

答え

12 時 \( \frac{240}{11} \) 分 , 8 時 \( \frac{480}{11} \) 分

解法

長針と短針の開きが120度になる時刻は2つあります。 ひとつは 長針が短針を追いかけるとき、 もうひとつは 長針が短針から離れていくときです。 時計を想像しながら見当をつけてみましょう。 12時20分から12時25分の間と、 12時40分から12時45分の間ですね。

まず最初に長針と短針の角度が120度になるときを考えます。 12時の時点では 長針と短針の開きはありません、 0度 です。 分速5.5度の速さで角度が開き、 120度になるには

\[ 120 \div 5.5 = \frac{240}{11} \textrm{[分]} \]

かかります。 これより最初の時刻は 12 時 \( \frac{240}{11} \) 分 です。

次に長針と短針の角度が120度となるときは、 一度120度になった角度が240度になったときです。 120度の開きは \( \frac{240}{11} \) 分 でできますから、 その2倍の \( \frac{480}{11} \) 分 かかることはすぐにわかるのですが、 計算もやっておきましょう。

\[ 240 \div 5.5 = \frac{480}{11} \textrm{[分]} \]

これより 8 時 \( \frac{480}{11} \) 分 に 長針と短針が120度の角度を作ることがわかります。

方程式で解く

例題を方程式で解いてみます。

解法

なにを未知数とするかですが、 長針と短針が重なるまでにかかる時間を \( x \) とします。

長針と短針の進む速さを用いて式をつくります。 8時の時点で長針と短針は240度開いており、 \( x \) 分 の間、 毎分 5.5 度 ずつ 開きが縮まっていき、 180度になります。 よって、

\begin{eqnarray} 240 – ( 6 – 0.5 ) x & = & 180 \\
60 & = & 5.5 x \\
x & = & \frac{120}{11} \end{eqnarray}

これより 求める時刻は 8 時 \( \frac{120}{11} \) 分 です。