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寡占化とコングロマリット化 今の会社数は多すぎる!?


朝刊企業総合面、企業2面、夕刊1面に合併・出資の記事。アマダ、バンカメ、大日本印刷、講談社、GE横河が動きます。

合併して企業が大きくなり、競争力が強化されること自体は、いいことのように思えます。しかし、合併するということは、大企業のみが市場を争うようになり、市場の寡占化が進むということです。それって結局、元の木阿弥ではないのでしょうか。

今回のバブルは、企業が大きくなりすぎたがために起こったものです(関連記事)。そんなときに合併したら、ますます大きな企業ができて、また同じ結果になるのではないでしょうか。

数年前には M&A や LBO が多発しました。数年前に買収劇が起こり、経済破綻が起こり、回復の為に更なる合併。どこか間違っていないかと思ってしまうのですが、これは理にかなっているのでしょうか。合併すれば、一企業としては収益も上がるのでしょうけれど。

企業としては、合併が楽なのかもしれません。日本の GDP の中で比較的高い割合を占めている製造業各社が生き残るためには、新しい製品・特許の開発が求められます。ただ、今すぐに収益を得ようとしたときには、合併をして企業間取引のコストを下げるのが、スマートな手段になってきます。薄型テレビもこれ以上需要はないだろうし・・・有機ELも一般に売り出されるのはまだまだ先。

手っ取り早く、一業種一企業にしてしまうのがベストでしょうか。いうなれば、昔のNTTみたいに。でもそんなことしたら、画一的な世の中になってしまいますよね。他社があってこそ、いろんな考え方も生まれ、製品化されるわけで。

金融業会は、過去のバブル崩壊とともにコングロマリット化が進みました。バブル前は企業数が多すぎたという話もあります。金融ビッグバンの話もあったしな。

金融業が、さまざまな業種に関わる要の存在であるのに対し、製造業は製造業会の中でのつながりが大きいので、製造業の中でコングロマリット化が進むことは、さほど問題ではないのかもしれません。しかし、大手企業は大量解雇をバッサリとやってしまうところでもあるので、各社それぞれがそれぞれとして成り立っていてほしいと思うのであります。