人生は不公平だ 『ノーと私』


社会から見捨てられた路上生活者。その路上生活者に見捨てられる私。

他人[ひと]というのは、どうしても分かり合えないものなのだろうか。家族でさえも。 IQ160 から出てくる全ての問いに、未成年の路上生活者は答えをもっていた。そんな感じがした。

歩み寄ろうとしていた家族。そんな家族だったが、事態の成り行きには、家族が家族に発した言葉でさえも嘘で塗り固められていたかのような印象を受ける。人間なんてそんなものなんだろうか。

ルーが通う高校のマラン先生。少しでも規則に反していれば教室から出て行くように言い、点数が悪ければ厳罰を与えるという、頑固で守旧的な教師。そんなマラン先生だが、終盤の展開は秀逸だ。定年を迎えるにあたり、自分は自分として生きていきたいという思いが垣間見える。大切にしていたという 1954年 と書かれた本からは、マラン先生もまた、人生を探していたのではないかと思えてくる。 教師として厳しくはしていたが、誰よりもペルニィチャックを理解していたのかもしれない。

「あきらめるんじゃないぞ」

2009年5月。何を信じるべきなのかわからない世の中だが、どんなことがあろうとも、自分の道は自分で切り開いていくものだと、この本は訴えているのかもしれない。

著者と訳者、偶然にも生まれた年が同じ。この本は、作者が書く作品の中で、初めて日本語訳がなされた作品だ。おまけに2008年フランス本屋大賞受賞作だ。

やはりこの本の決定的瞬間は、切符を買いに行く場面だろう。

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10年先に投資しよう 『サブプライム後の新世界経済』


『サブプライム後の新世界経済 ~10年先を読む「経済予測力」の磨き方~(フォレスト出版)』(中原 圭介)
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中を見て、ちょっと安心しました。以前、私が、別ブログに書いた内容が、ある程度的を得ていることを確認できたからです。その意味で、私自身の認識を確認する本となりました。

金融工学の見方が変わった

金融工学は役に立たないと書いてありました。金融工学の詳しいところは知りませんが、誰も止める人がいなかったというのが一番の問題でしょう。日経新聞にも書いてありましたが、“金融工学はそのままでは使えない”ものです。そりゃそうですよ、理想空間のなかでの理論ですから。

それとは別に・・・この本を読んだ人の感想を Amazonで見ると、自分のやっていることに本当に意味があるのかと思えてきます。その中にあったのですが、“マクロ経済学は実態に即していない”そうです。私は個人的にマクロ経済学の本や、ケインズ新古典派などなどの本を読んでいますが、さぁ果たして意味は・・・。たしかに、読んでいて、理論が乱雑だと思ったこともしばしばありましたが、最後まで理解すればわかると思い、続けていたところなのです。これからは、間違っているという前提で読むようにします。

経済のポイントは、歴史学心理学哲学。思っていたとおりです。『本は同時に10冊読め』にも書いてありました、間接的に。

投資をするにはなにが大切なのか、そんな眼で読んでみるといいと思います。

著者 中原圭介 さん

著者の中原圭介さんは慶應義塾大学を卒業。その後、短資会社、税務職などを経験し、今はアセットベストパートナーズ金融資産運用部ディレクター。ついでにファイナンシャルプランナー

ブログも書いていて、現在書いているのが、中原圭介の資産運用塾 NEW。 NEW になる前のものは、本になって出版されている (中原圭介資産運用塾) 。

書籍も何冊か出していますね。株の勝ち方とか。 (中原圭介さんの本一覧)

『サブプライム後の新世界経済 ~10年先を読む「経済予測力」の磨き方~(フォレスト出版)』(中原 圭介)
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