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「うんこ」は漢字で「吽子」と書きます。
終わりを表す言葉 – 吽
「うんこ」はもともと「吽」から始まりました。 「吽」は最後を表す言葉です。 食べたものが最後に出るので「吽」と表現されていたのですが、『しらべる・くらべる・おぼえるチカラが身につく! うんこ図鑑』によると、 これが変化して「うんち」、「うんこ」という名前になったそうです。 「うんち」は、いわゆるトイレのことで、吽子を置く場所、「吽置」と書きます。 一方の「うんこ」は、 「吽」を可愛らしくした愛称らしいです。 その言葉が生まれる時代、名前に「子」をつけて愛称にするという流行があったそうです。
吽の起源と背景
最後を表す「吽」の用例に「阿吽の呼吸」というのがあります。 これは2人以上で作業をする際に、息がぴったりあっていることを表す言葉です。 では「阿」とはなんでしょうか。 これは物事の始まりを表します。 「阿吽」は最初から最後までを表します。
「阿吽」はもともとサンスクリット語です。 いずれも漢字なので、伝わったのは中国からですが、起源はサンスクリット語にあります。 サンスクリット語といえば、お経や、ヨガ、チャクラといった言葉として日本では使われています。 一般の人が認識できるところで「阿」「吽」は、お寺にある金剛力士像・仁王像に、阿行・吽行という形で残っています。 神社にも影響を与えていて、 多くは狛犬という形で残っていますが、片方が阿の口の形、もう一方が吽の口の形をしています。 口を開いた形と閉じた形ですね。
「阿」も「吽」も仏教や密教の文脈で使用されるようになりました。 始まりと終わりが表すようにこの2つの漢字・言葉は対比して使用されます。 密教・仏教において、「阿」は「無知」「無意識」「世俗の人々」などを、「吽」は「智慧」「悟り」「仏の教え」などを象徴します。
ここからは、うんこについて私が読んだ本を紹介します。
うんこについて詳しく書かれた本
おすすめできるうんこの本です。
しらべる・くらべる・おぼえるチカラが身につく! うんこ図鑑
うんこの歴史、動物のうんこの比較、活用法などが載っており、うんこについて広く浅く知るにはとてもいい本だと思います。 特に、うんこについて詳しくない方は、大人でも子供でも、まずこの1冊を読んでみるのがいいと思います。 1日40回排便をする動物もいれば3年間排便しない虫もいる、虫除け効果のあるうんこを塗る文化、とんでもなく高額で売れるうんこなど、幅広くうんこについて知ることができます。
おしっこ、うんこは どこにいく?
うんこそのものではなく、うんこがトイレで流されて、下水に入ってから処理されるまでの一連の流れをわかりやすく描いた本です。 下水に入ってからの流れは、雨水と一緒に流れる合流式で説明されています。 子供向けの本ですが、大人にとってもわかりやすいと思います。
うんこのだいぼうけん — 下水道のはなし
こちらは、上の『おしっこ、うんこは どこにいく?』に似ています。 似ていますがちょっと違います。 こちらの本では下水道を分流式で説明していいます。 また、扱っている話の範囲も若干広く、 下水管を使用した強盗事件の話や、 昔の糞便処理・トイレについても触れています。 下水のイラストは 『おしっこ、うんこは どこにいく?』 のほうがわかりやすいように思いました。 こちらも子供向けの本ですが、大人にとってもわかりやすいです。
うんこの博物学 糞尿から見る人類の文化と歴史
オランダの生物学者が、我々の生活とは切り離して考えられないうんこについて、文化的・歴史学的・環境学的・生理学的視点から、とんでもなく詳しく考察した本です。 世界各国で翻訳されているらしいです。 衛生、トイレ、消化、細菌・寄生虫、形、感情、便秘、活用法など、なんと400ページにわたって記述されています。 今の 日本の最新鋭のトイレといえば、 水栓トイレで、ウォシュレットがあって、おまけに音姫までついていて、トイレの蓋は自動で開閉し、水も自動で流れますが、 そんなトイレが生まれてくるまで、 人間がうんこに対して苦労してきたことがよくわかります。 短い文章でまとめましたが、内容はものすごく濃く深いです。
りかやさんすうがすきになる1ねんせいのよみもの
こちらは完全に小学校1年生程度の人におすすめの本です。 タイトルに「うんこ」の文字はありませんが、 本の中に「うんことおしっこ」という話が載っています。 食べたものが、消化管を通ってうんこができるまでの流れが説明されています。
うんこについて書かれた、人によってはおすすめの本
むしのうんこ
これは虫が好きな人にとっては楽しめる本だと思います。 蝶、ゴキブリ、青虫、ヤゴ、ダンゴムシ、ナナフシ、ショウリョウバッタ、タガメといった、虫の出すうんこについて書かれています。 青虫といっても1種類ではなく、何種類もの比較がされています。 青虫によってうんこの形も異なり、これはなかなか興味深いです。 丸い四角いといった単純なものだけではなく、花のような形のものもありました。 カブトムシは生まれてから成虫になるまで、何個のうんこをするのか、これが気になる人にはきっとピッタリの本です。
ウマがうんこした
ウマもうんこを食べる動物のひとつです。 ウマとうんこの関わりを描いた短めの本です。 『しらべる・くらべる・おぼえるチカラが身につく! うんこ図鑑』では、ウマには触れていませんでしたが、うんこを食べる動物がいることには触れていました。 こちらの本は、ウマがどんなうんこを食べるのか、どんなうんこが気になるうんこなのか、ひとつの動物についてうんことの関わりを描いています。