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和算 年齢算


年齢算について説明します。 年齢算という名前ですが、 旅人算が少し変化したものにすぎません。

例題

父が 23 歳 、 子が 3 歳。 父の年齢が子の年齢の 3倍 になるのは何年後か。

答え

7 年後

7 年後 には 父が 30歳、 子が 10歳 になります。

解法

歳をポイントとして考えてみましょう。 父が 23ポイント、 子が 3ポイント 持っているとします。

父のポイントが 子のポイントの 3倍になるときを知りたいのですが、 見方を変えて、 父のポイントが 子3人分 のポイントと等しくなるときを考えます。

子3人のポイントは 毎年 3 ずつ増えていきます。 一方、 父のポイントは 毎年 1 ずつ増えていきます。

子3人と父とのポイント差は \( 23 – 3 \times 3 = 14 \) ポイント。 この差は 毎年 \( 3 – 1 = 2 \) ずつ縮まっていきます。 これが 0(ゼロ) になるのは

\[ 14 \div 2 = 7 \]

年後です。

これを旅人算のようにして書いてみると次のようになります。

A町 から 100km 離れた B町 に向かって父と子3人が移動します。 父は A町 から 23 km 進んだところにいます。 子3人は A町 から 9 km 進んだところにいます。 父は B町 に向かって 毎年 1km の速さで、 子3人は B町 に向かって 毎年 3km の速さで移動するとき、 子3人が父に追いつくのは何年後ですか。

例題

問題1

太郎が52歳、ヨネスケが3歳、米蔵が1歳、ユリエが12歳とします。太郎の年齢が、ヨネスケと米蔵とユリエの年の和の2倍になるのは何年後ですか。 今後60年間、誰も死なないものとします。

答え

4年後

解法

ヨネスケ、米蔵、ユリエの年齢の和の2倍は \( ( 3 + 1 + 12 ) \times 2 = 32 \) で、 毎年 6 ずつ増えていきます。 これと太郎の年齢差が 0 になるときを考えます。

年齢差は \( 52 – 32 = 20 \) 歳で、 これが毎年 \( 6 – 1 = 5 \) 歳 ずつ縮まっていきます。

よって、年齢差が ゼロになるのは

\[ 20 – 5 = 4 \textrm{[年後]} \]

となります。

4年後、 太郎は 56歳 、 ヨネスケ は 7歳、米蔵は 5 歳、 ユリエは 16歳 なので、 太郎を除く 3人の年齢の和は 28歳となり、 2倍すると太郎の年齢に等しくなります。

問題

ぶたさんは13歳、うしさんは2歳、かめさんは60歳、つるさんは13歳です。ぶたさんとうしさんの年齢の和がかめさんとつるさんの年齢の差に等しくなるのは何年後ですか。

答え

16年後

解法

ぶたさんとうしさんの年齢の和は 15歳 で、 毎年 2ずつ増えていきます。 かめさんとつるさんの年齢差は 47歳で、 毎年一定です。

15歳になっている 年齢の和 が 年齢差 47歳になるのは、 その差 \( 47 – 15 = 32 \) がゼロになったときです。 差 32 は 毎年 2 ずつ減っていくので、 ゼロになるのは

\[ 32 \div 2 = 16 \textrm{[年後]} \]

です。

16年後、 ぶたさん 29歳、 うしさん 18歳 で年齢の和は 47歳 になります。

方程式で解く

例題を方程式を使って解いてみます。

解法

\( x \) 年後 に 父の年齢が子の年齢の3倍になるとします。 すると次の式が成り立ちます。

\begin{eqnarray}
23 + x & = & 3 ( 3 + x ) \\
& = & 9 + 3 x \\
2 x & = & 14 \\
x & = & 7
\end{eqnarray}

よって 答えは 7 年後 です。


和算 通過算


通過算について説明します。 基本的なところは旅人算と同じです。

例題

長さ 20 m の列車が秒速 40 m で長さ 80 m のトンネルを通り抜けるのにかかる時間を求めよ。

答え

2.5 秒

解法

まず列車の先端部分を考えます。 列車の先端がトンネルを抜けるのにどれくらい時間がかかるでしょうか。

速さは 秒速 40 m 、 トンネルの長さは 80 m ですから

\[ 80 \div 40 = 2 \textrm{[秒]} \]

となります。

しかし先端がトンネルから抜けても、車体はトンネルの中にあります。 列車全体がトンネルから抜けるには あと 20 m 移動しなければなりません。 20 m というのは 列車の長さです。

\[ 20 \div 40 = 0.5 \textrm{[秒]} \]

より、 車体全体がトンネルから抜けるまで、 0.5 秒 の時間が追加で必要になります。

以上より、 列車がトンネルを通過するのにかかる時間は

\[ 2 + 0.5 = 2.5 \textrm{[秒]} \]

です。

別解

列車の先端がトンネルに到達したときから、末尾がトンネルを抜けるのにかかる時間を考えます。

先端がトンネルに到達したとき、列車最後尾からトンネルまでの距離は \( 80 + 20 = 100 \) m です。

列車の最後尾は、その 100 m の距離を 秒速 40 m で走り抜けます。

\[ 100 \div 40 = 2.5 \textrm{[秒]} \]

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和算 時計算


時計算について説明します。 名前は特殊ですが、旅人算と同じです。

例題

4時から5時までの間に長針と短針が重なる時刻を答えよ。 (針は連続的に動くものとする。)

答え

4 時 \( \frac{240}{11} \) 分

解法

長針は 60 分 で 360度 を回りますから、 1分間では

\[ 360 \textrm{[度]} \div 60 \textrm{[分]} = 6 \textrm{[度]} \]

すなわち 分速 6 度 の速さで右回りに動きます。

短針は 12時間 で 360度 を回りますから 1分間では

\[ 360 \textrm{[度]} \div ( 60 \textrm{[分]} \times 12 \textrm{[時間]} ) = 0.5 \textrm{[度]} \]

すなわち 分速0.5度の速さで右回りに動きます。

4時の時点で、 長針は短針と 120度 開きがあり、 長針が短針を追いかけるかたちとなります。 旅人算のように問題を書き換えるなら 「短針が 分速 0.5 度 で、長針が短針の 120 度 後ろから 分速 6 度 で同じ方向に向かって進みます。 長針と短針が重なる時刻を求めよ。」 となります。 もっと旅人算風にするなら、 「太郎さんが 分速 0.5 m で、 次郎さんが太郎さんの 120 m 後ろから 分速 6 m で同じ方向に向かって進みます。 2人は4時に出発します。 太郎さんと次郎さんが出会う時刻を求めなさい。」 となります。

さて、長針と短針の速さから、長針と短針の開きは 分速 ( \(6 – 0.5 = \) ) 5.5度で変化することがわかります。 よって長針と短針が重なるまでにかかる時間は

\[ 120 \div 5.5 = \frac{240}{11} \]

より \( \frac{240}{11} \) 分 です。 帯分数にするなら \( 21 \frac{9}{11} \) 分 です。

これより長針と短針が重なる時刻は 4 時 \( \frac{240}{11} \) 分 となります。

この時刻は \( \frac{240}{11} = 21 + \frac{9}{11} \) からわかるように、 4時21分 から 4時22分 の間の時刻です。

練習問題

問題1

8時から9時の間で、長針と短針の角度が180度になる時刻を求めよ。

答え

8 時 \( \frac{120}{11} \) 分

解法

8時から9時の間で長針と短針の角度が180度になる時刻は、 8時10分から8時15分の間ぐらいだと見当がつきます。

時計

8時の時点で長針と短針には 240度 の開きがあります。 もちろん、 120度 の開きと考えてもいいのですが、 ここでは 240度 で計算してみます。

この 240度 の開きが 180度 になるのはいつか を計算します。

長針と短針の開きは 長針が分速6度、 短針が分速0.5度で移動するので 分速5.5度の速さで縮まっていきます。 240度 が 180度 になるには \( 240 – 180 = 60 \) 度 縮まればいいわけですから、

\[ \frac{60}{5.5} = \frac{120}{11} \]

すなわち \( \frac{120}{11} \) 分 かかります。

よって、 8 時 \( \frac{120}{11} \) 分 に長針と短針が180度の開きになります。

問題2

12時から1時の間で、長針と短針の角度が120度になる時刻を求めよ。

答え

12 時 \( \frac{240}{11} \) 分 , 8 時 \( \frac{480}{11} \) 分

解法

長針と短針の開きが120度になる時刻は2つあります。 ひとつは 長針が短針を追いかけるとき、 もうひとつは 長針が短針から離れていくときです。 時計を想像しながら見当をつけてみましょう。 12時20分から12時25分の間と、 12時40分から12時45分の間ですね。

まず最初に長針と短針の角度が120度になるときを考えます。 12時の時点では 長針と短針の開きはありません、 0度 です。 分速5.5度の速さで角度が開き、 120度になるには

\[ 120 \div 5.5 = \frac{240}{11} \textrm{[分]} \]

かかります。 これより最初の時刻は 12 時 \( \frac{240}{11} \) 分 です。

次に長針と短針の角度が120度となるときは、 一度120度になった角度が240度になったときです。 120度の開きは \( \frac{240}{11} \) 分 でできますから、 その2倍の \( \frac{480}{11} \) 分 かかることはすぐにわかるのですが、 計算もやっておきましょう。

\[ 240 \div 5.5 = \frac{480}{11} \textrm{[分]} \]

これより 8 時 \( \frac{480}{11} \) 分 に 長針と短針が120度の角度を作ることがわかります。

方程式で解く

例題を方程式で解いてみます。

解法

なにを未知数とするかですが、 長針と短針が重なるまでにかかる時間を \( x \) とします。

長針と短針の進む速さを用いて式をつくります。 8時の時点で長針と短針は240度開いており、 \( x \) 分 の間、 毎分 5.5 度 ずつ 開きが縮まっていき、 180度になります。 よって、

\begin{eqnarray} 240 – ( 6 – 0.5 ) x & = & 180 \\
60 & = & 5.5 x \\
x & = & \frac{120}{11} \end{eqnarray}

これより 求める時刻は 8 時 \( \frac{120}{11} \) 分 です。


和算 旅人算


旅人算 について説明します。 差がどうやって変わっていくのかに注目します。

例題

甲と乙が同じ場所にいる。 甲が分速 60 m で北へ向かって歩き出した。 その 4分後に乙が北へ向かって分速 80 m で北へ向かって歩き出した。 2人が出会うのは、乙が歩き始めてから何分後か。

答え

12 分後

解法

4分後、甲は、出発地点より \( 60 \times 4 = 240 \textrm{m} \) 離れた地点にいます。 このとき甲と乙の距離は 240 m です。

乙は4分後に北に向かって歩き出します。

甲も乙も北に向かっていますが、乙のほうが早いので 2 人 はどこかで出会います。

240 m の距離がどのように縮まっていくのかを考えます。 甲は分速 60 m 、 乙は分速 80 m ですから、 1 分 あたり \( 80 – 60 = 20 \textrm{m} \) 縮まることになります。

ということは、甲と乙の距離が 0(ゼロ) 、つまり甲と乙が出会うのは、

\[ 240 \div 20 = 12 \textrm{[分後]} \]

よって、 2人が出会うのは、乙が歩き始めてから 12 分後 となります。

ちなみに、不動産や地図に関する ” 徒歩 5 分 ” などの表示は、分速 80 m で計算されています(記事執筆時点での情報)。

練習問題

問題1

太郎と次郎が同じ地点から 360 m 離れた地点に行って戻ってきます(往復します)。 太郎が分速 75 m で、 次郎が分速 45 m で歩くとき、 2人が出会うのは何分後ですか?

答え

6 分後

解法

太郎のほうが速いので、太郎は折り返し地点からの復路で、次郎は折り返し地点への往路で出会います。 出会うまでに 2人 が進む距離は 合計 720 m です。

720 m の距離は 2人の速さの和のペースで縮んでいきます。 具体的には 分速で

\[ 75 + 45 = 120 \textrm{[m]} \]

となります。

よって、距離が 0(ゼロ) になるのは

\[ 720 \div 120 = 6 \textrm{[分後]} \]

です。

別解法

太郎が先に折り返し地点に到達するので、 太郎が折り返し地点についたところまで時間を進めてみます。

太郎が折り返し地点につくのは

\[ 360 \div 75 = \frac{24}{5} \textrm{[分後]} \]

です。

このとき次郎は出発地点から

\[ 45 \times \frac{24}{5} = 216 \textrm{[m]} \]

のところにいます。

このとき 折り返し地点にいる 太郎 と、 往路にいる 次郎 の距離は

\[ 360 – 216 = 144 \textrm{[m]} \]

です。

この 144 m を太郎と次郎が向かい合って歩くので、 2人が出会うまでには

\begin{eqnarray} & & 144 \div \left( 75 + 45 \right) \\
& = & 144 \div 120 \\
& = & \frac{6}{5} \textrm{[分]} \end{eqnarray}

かかります。

以上より、 2人が出会うまでの時間は

\[ \frac{24}{5} + \frac{6}{5} = 6 \textrm{[分]} \]

です。

問題2

ジョンソンがオフィスからトイレに駆け込みます。 ジェイムズがトイレからオフィスに戻ってきます。 いま、オフィスとトイレが 28 km 離れているとします。 ジョンソンが時速 5 km で走り、ジェイムズが時速 2 km で歩くとすると、 2人がすれ違うのは何分後ですか?

答え

240 分後

解法

オフィスとトイレの間をジョンソンとジェイムズが向かい合って移動します。 2人の距離 28 km は 時速 ( \( 2 + 5 = \) ) \( 7 \) km で縮まっていきます。

\[ 28 \div 7 = 4 \]

より、 4時間後にすれ違うことがわかります。 4時間は 240分 なので、答えは 240分後になります。

方程式で解く

例題を方程式で解いてみます。

甲と乙が同じ場所にいる。 甲が分速 60 m で北へ向かって歩き出した。 その 4分後に乙が北へ向かって分速 80 m で北へ向かって歩き出した。 2人が出会うのは、乙が歩き始めてから何分後か。

解法

乙が歩き始めてから \( x \) 分後 に出会うとして式を立ててみましょう。 甲は乙より4分先に出発しているので、 \( x + 4 \) 分 歩くことになります。

\[ 60 \left( x + 4 \right) = 80 x \]

これを解いて

\[ x = 12 \textrm{[分後] 。} \]


和算 鶴亀算


桂三枝の新作落語「宿題」にも出てくる鶴亀算を説明してみます。 一番最初はうさぎとひつじを数える雉兎算として大昔の中国で考えられたものらしいです。

例題

鶴と亀、あわせて、足の数は78、頭の数は34。 鶴と亀の個体数を求めよ。

頭を数えた時点でどちらが何匹かはわかりますが、ここはそういう問題です。

答え

鶴が29羽、 亀が5頭。

解法

鶴亀算も他の計算と同じで、差を使って答えを求めます。

鶴も亀も足は2本以上です。 ということは、少なくとも \( 34 \times 2 \) 本 の足があります。

\[ 34 \times 2 = 68 ( \textrm{本} ) \]

今、 78本の足があり、 68本との差は “10本” です。

どうして差が出てくるのか。 それは亀の足の数が4本だからです。 つまり、 差の “10本” は すべて亀の足です。

亀1頭につき 2本 の差が出てくるので

\[ 10 \div 2 = 5 ( \textrm{頭} ) \]

が亀の頭数です。

亀が 5頭 なので、 個体数 34 から 5 を引いて 鶴は29羽です。

もしすべて亀だったら…と書いてある本もあります。 それは全て亀だった場合と、足の総本数との差から計算をするやり方で、 基本的に同じです。

練習問題

問題1

230ページ の本と 180ページ の本があわせて 9冊 あります。 ページ数は、合わせて 1920ページ。 2種類の本はそれぞれ何冊ありますか?

問題2

白米3kgの入った袋と玄米2kgの入った袋があります。 2種類の袋は合わせて45袋。重さ(質量)はあわせて 113kg。 白米は全部で何kgありますか?

答え

69kg

方程式で解く

鶴と亀、あわせて、足の数は78、頭の数は34。 鶴と亀の個体数を求めよ。

解法

\( x \) 、 \( y \) を使って連立2元1次方程式で解いてもいいですが、 1次方程式で解いてみます。

亀の数を \( x \) とします。 全部で 34匹 なので 鶴は \( \left( 34 – x \right) \) 匹 です。

足の数は 78本 なので、 次の式が成り立ちます。

\[ 4 x + 2 \left( 34 – x \right) = 78 \]

この式を解いて

\[ x = 5 \textrm{。} \]

これより亀が5頭で鶴が \( 34 – 5 = 29 \) 羽です。