目薬にはいろんな種類があります。 どれを買えばいいのか全くわからない中、成分についていろいろと調べたことをまとめました。
第2類医薬品と第3類医薬品
第2類医薬品と第3類医薬品の目薬の違いはなんなのか。 マツモトキヨシの店頭で聞いてみたところ、 “血管収縮剤が入っているか入っていないか” だそうです。 それだけだから、特に違いはないといわれました。
入っているか入っていないか というより、 入れられるか入れられないかなんですけどね。
ところで血管収縮剤ってどんな効果があるんでしょうか。
血管収縮剤
次の成分が血管収縮剤として使われます。 点眼であれば結膜(白目部分)の充血の抑制、点鼻であれば鼻粘膜の膨張を縮小させ鼻づまりの改善、傷薬としての止血などに使われる物質です。
名称 | 備考 |
---|---|
塩酸ナファゾリン | ( mathrm{C}_{14} mathrm{H}_{14} mathrm{N}_{2} cdot mathrm{HCl} ) 。 多用すると逆効果。 |
塩酸テトラヒドロゾリン | ( mathrm{C}_{13} mathrm{H}_{16} mathrm{N}_{2} cdot mathrm{HCl} ) 。 痔治療のための座薬などでは患部の血管を収縮して血流を抑え、有効成分を患部に長く留めるために用いることがある。 |
塩酸フェニレフリン | ( mathrm{C}_{9} mathrm{H}_{13} mathrm{NO}_{2} cdot mathrm{HCl} ) 。 長期若しくは頻繁使用により、目は赤く、鼻が詰まったようになる恐れがあります。散瞳作用があります。 |
備考の内容はすべてを網羅しているわけではないので注意してください。
基本的に充血への対処として使われているようですが、充血は果たして薬を使ってまで止めるべきものなのでしょうか。 充血による悪影響はよくわかりませんが、体が(酸素が足りないなどの)必要を感じて充血しているはず。 それならば寧ろ薬で抑制するのはダメなんじゃないでしょうか。
よく調べると、 第2類医薬品と第3類医薬品の違いとして 防腐剤 もあることがわかりました。
防腐剤
目薬を長く使えるようにするために、目薬には防腐剤が入っています。 防腐剤は残った目薬をカビや細菌などから守る働きを持っています。
しかし一方で 防腐剤は角膜を傷つけてしまうことがあるといわれています。 角膜についての実験は 我々が目薬を使う環境とは著しく異なるから気にしなくてよいという話もありますが、 私には詳しいことはわかりません。
防腐剤には以下のものがあります。
- 塩化ベンザルコニウム
- クロロブタノール
- ソルビン酸カリウム
第2類医薬品でも防腐剤を使っていないものがあります。
ホウ酸も昔は防腐剤として使われていましたが、 外用剤では皮膚から吸収して毒性を示すため使用禁止になっています。 ただし目薬においては使用量が少ないからか 添加物として使われていることがあります、特に第3類医薬品の目薬では。
目薬に含まれるビタミン
目薬の中にはいろんなビタミンを含むものがありますが、どれがいいんでしょうか。 そもそもどんな効果があるんでしょうか。
ビタミンA, E, B6, B12 が役に立ちそうです。
種類 | 物質名 | 効果・備考 |
---|---|---|
A | パルミチン酸レチノール | 角膜細胞を再生する。 目の潤いを保持する。 |
E | トコフェロール | 抗酸化、抗炎症、血行促進作用がある。 活性酸素に電子を渡して非活性にしてくれる。 |
B2 | リボフラビン | 粘膜・角膜の保護を助ける。 ラクトフラビンとも呼ばれる。 不足すると充血が起こりやすくなる。 |
B6 | 塩酸ピリドキシン | 目の組織代謝を活性化する。 |
B12 | シアノコバラミン | 末梢神経を修復する。 毛様体筋のはたらきを活発にし、目の疲れを改善する。 |
ビタミンを含む食品を食べるのなら効果がありそうなんですが、目に直接ビタミンを入れて効果があるのかは疑問です。あくまで素人の考えですけど。
パソコンで疲れた眼に効くネオスチグミン
パソコンによる疲れ眼におすすめされるのがネオスチグミンの入った目薬です。 メチル硫酸ネオスチグミン、 ネオスチグミンメチル硫酸塩 などと表示されています。
ネオスチグミンは毛様体をほぐして 目のピント調節機能を回復させます。 眼がかすんだり 疲れてきたりするときは 毛様体も疲れているので ネオスチグミンでリフレッシュさせてあげるといいと思います。 パソコンの長期使用に伴う目の疲れは この毛様体の疲労によるものだと言われていますし。
ドライアイ対策
ドライアイに効く成分はムチンと聞きます。 ムチンは糖とタンパク質が結合してできたもので、納豆に多く含まれています。 ネバネバした物質です。 ただ、ムチンが有効成分に含まれた目薬は 私の知るところ ありません。
ドライアイ対策の成分には次のようなものがあります。
物質名 | 効果 |
---|---|
ヒアルロン酸 | 保水効果がある。 使いすぎると副作用が出ることがある。 |
清涼感
清涼感は下記の成分によって作りだされています。 外箱への表示義務はないらしいです。
冷たい感覚を刺激する効果があります。 感覚を刺激するためだけの成分で、冷たくはなりませんし、それ以上特別な効果はありません。
物質名 | 備考 |
---|---|
カンフル | シップ薬、しもやけ・虫刺され薬に使われている。 |
メントール | リップクリームや咳止めなど、 軽い咽頭炎や口・喉の弱い炎症を短期間軽減する大衆薬に含まれている。 |
ところで 清涼感、好きですか? 私は嫌いです。 目を保護しようとしているのに、 なんで刺激を与える必要があるのやら。 おそらく、 洗剤の泡 や 歯磨き粉のミント味 のような 気分的な効果 を狙ったものだと思います。
その他の有効成分
上記のほかにも目薬にはいろんな物質が入っています。 カリウムとナトリウムは浸透圧を調整するのに使われます。 そのほか調べたものは以下の通りです。
物質名 | 効果 |
---|---|
L-アスパラギン酸カリウム | エネルギーの産生を高めて目の組織の呼吸を改善する。 組織代謝の改善に役立つ。 |
タウリン | 眼組織の栄養物として組織を活性化する。 目の疲れや眼病回復促進に役立つ。 |
コンドロイチン | 角膜の組成成分。 角膜の透明性維持や角膜損傷の修復作用がある。 水分を保持する機能によって、涙を角膜上に留めて角膜を外界の刺激から保護する。 |
成分と効果の関係
これまで調べた内容から 成分を表にしてみました。
効果 | 成分 |
角膜保護 |
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新陳代謝 |
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毛様体改善 |
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栄養補給 |
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保水 |
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充血解消 |
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ここまででいろいろな成分を見てきました。 有効成分がたくさんある中で、 ほとんどの成分がどっさり入っている目薬を見つけました。 ライオンの スマイル 40 プレミアム です。 第2類医薬品ですが、防腐剤は使っていません。
清涼感を抑えたものがよければ、 成分の量は落ちますが スマイル 40EX ゴールド マイルド がいいと思います。 私も使いましたが、 結構いいです。 ネオスチグミンもしっかりと含まれています。
今回は 成分について調べるのがメインでしたが、 次はこの情報を元に 市販の目薬を分類していこうと思っています。