交流分析 Transactional Analysis


交流分析 (Transactional Analysis) では、 人には3つの自我状態があるという前提で分析を進めます。

自我状態

人が持っているとされる3つの心。

Parent(ペアレント)
Child(チャイルド) 子供
Adult(アダルト) 大人

Parent 親

厳しい心の CP と 優しい心の NP に分けられます。

Critical Parent

厳しい心、父親の心と言われます。 理想、威厳、道徳的、支配、命令といったものがこちらに属します。

CPが弱いと気が弱い、勇気がない状態になります。強くなりすぎると押し付け、決めつけがすぎる状態になってしまいます。

Nurturing Parent

優しい心、母親の心と言われます。 (いたわ)り、(なぐさ)め、保護、道場、寛容などがこちらに属します。

NPが強いと、おせっかいになってしまいます。 弱ければ気が利かないと思われてしまいます。

Adult 大人

現実をよく観察して判断する心で、冷静沈着、状況判断、損得計算、情報収集がここに属します。

自我状態の中で唯一2つに分けられないものです。

このAが強ければ、理論で動く人になり、弱ければ感情で動く人になる。

Child 子供

自己表現の FC と 服従の AC に分けられます。

Free Child

自己表現の心と言われます。 明るい、無邪気、好奇心、天真爛漫といった性質はこちらに属します。

冗談を言ったり、スポーツを楽しんだり、お酒を楽しんだりするのは FC の性質です。

Adapted Child

服従の心、他人の期待に沿う心と言われます。 自己抑制、忍耐、従順、我慢はこちらに属します。

強すぎると、NOノー)と言えずにストレスを受けやすくなってしまいます。 逆に弱くなると、自分を押し通すようになります。

この自我状態をうまく使ってコミュニケーションをすると、うまくコミュニケーションができるといわれています。

参考

各自我状態の特徴
強い場合 弱い場合
長所 短所 長所 短所
P CP
  • 良心
  • 責任感
  • 信念
  • 押し付け
  • 決めつけ
  • 寛容
  • おおらか
  • 無責任
  • いい加減
NP
  • 共感
  • 優しさ
  • 包容
  • おせっかい
  • 甘やかす
  • 距離感がある
  • 個人を尊重する
  • 冷たい
  • 気持ちを理解しない
A
  • 理性的
  • 論理的
  • 冷静
  • 人間味がない
  • 理屈っぽい
  • 情緒豊か
  • 人間味がある
  • 感情的
  • 非論理的
C FC
  • 自己主張できる
  • 自己表現豊か
  • 創造性
  • 社会性がない
  • わがまま
  • 幼児っぽい
  • 物静か
  • 控えめ
  • わかりにくい
AC
  • 協調性がある
  • 我慢強い
  • 消極的
  • 他人の目を気にする
  • ストレスがたまる
  • 気楽
  • 他人に迷惑
  • 勝手