1から100まで足すといくらになるか。
ガウスがこの計算を即座にやってのけたという話はあまりに有名で、整数を順次足す、等差数列を順次足す方法はご存じの方も多いと思います。
よく使われる説明の方法として、石を三角の形に置き、それと点対象な三角の形に石を置くというのがあります。
ではこれが、 (1^2 + 2^2 + 3^3 + cdots + 100^2) だったらどうなるでしょうか。
ここでは、計算のみを使って総和の公式を導出します。
(k) を1以上の数として、 (k^2 – (k-1)^2 )を考えます。
[ k^2 – (k-1)^2 = 2k – 1 ]
これを (k=1) から (n) まで足していきます。
begin{eqnarray*}
n^2 – (n – 1)^2 & = & 2n – 1
(n – 1)^2 – (n – 2) ^ 2 & = & 2(n – 1) – 1
& vdots &
2 ^ 2 – 1 ^ 2 & = & 2 cdot 2 – 1
1 ^ 1 – 0 ^ 2 & = & 2 cdot 1 – 1
end{eqnarray*}
これを足すと、左辺には (n^2) が残り、 右辺は ( 2 sum_{k=1}^n k – n ) となります。
[ n^2 = 2 sum_{k=1}^n k – n ]
ここから式変形をして、最終的な公式になります。
begin{eqnarray*}
n^2 & = & 2 sum_{k=1}^n k – n
2 sum_{k=1}^n k & = & n^2 + n
& = & n(n+1)
sum_{k=1}^n k & = & frac{1}{2} n(n+1)
end{eqnarray*}
同様にして2乗の場合や3乗の場合も公式を導くことができます。
ここでは別の方法でもやってみます。
1 から ( n ) まで足した値と ( n ) から 1 まで足した値は同じです。 これより次の式が成り立ちます。
begin{eqnarray*}
sum _{k = 1} ^n k & = & sum _{k = 1} ^n (n + 1 – k)
& = & sum _{k = 1} ^n (n + 1) – sum _{k = 1} ^n k
2 sum _{k = 1} ^n k & = & sum _{k = 1} ^n (n + 1)
& = & n ( n + 1 )
sum _{k = 1} ^n k & = & frac{1}{2} n (n + 1)
end{eqnarray*}