.bashrc, .vimrc の rc とは何の略か


Linux でよく使われる、 .bashrc, .vimrc といったファイルの末尾の rc、 何を意味するんでしょうか。

RC の意味するもの

rcRun Commands を意味します。

Wikipedia の Run Commands に詳しく記載があります。

起源は MITの互換タイムシェアリングタイムシステム (CTSS) だそうです。

Compatible Time-Sharing System

互換タイムシェアリングシステムは、それまでのコンピュータの概念を大きく変えたそうです。 おおざっぱな説明を書くと、ひとつのタスクしかこなせないと考えられてきたコンピュータで、複数の処理を同時にやってのけたのが互換タイムシェアリングシステムでした。

互換、タイムシェアリングといった用語の説明を書いておきます。

Compatible: 互換
IBM 7094 の標準のバッチ処理OS FORTRAN Monitor System (FMS) との互換性を指しています。CTSSはバックグラウンド機能で提供された仮想7094上でFMSをそのまま実行することができたそうです。
Time-Sharing: タイムシェアリング
コンピュータリソースを時間で区切って複数のジョブが利用する仕組み。

その CTSS の中で使われていた RUNCOMファイル に端を発し、 rc という名前が今も使われています。 RUNCOMファイルには、連続して実行するべきひとまとまりのコマンドが記述されていたそうです。 CTSS で RUNCOM ファイル が使われていた年代は正確ではありませんが、おおむね 1964年頃っぽいです。

また rc ファイル を、 実行環境を整備するものであるという理由から、 Run Control ファイル と呼んでいる人もいるそうです。