目次
三角形の面積が (底辺)×(高さ)÷2 になる理由を説明してみます。
前提とする知識
- 長方形の面積は 縦×横
- 和と積の分配法則
直角三角形の面積を求める
まずは直角三角形の面積を考えます。
直角三角形は長方形を2分割したものなので、直角をはさむ2辺の積を2で割ったものになります。
直角三角形に分割して三角形の面積を求める
平面のあらゆる三角形は2つの直角三角形に分割できます。 鈍角三角形は分割の仕方に注意を要する場合があります。
底辺と、底辺に対する頂点の関係から三角形は上の3つに分類できます。
底辺に下ろした垂線が底辺の端で底辺と交わる場合
別の言い方をすれば直角三角形です。 これは上で見たように 直角をはさむ2辺をかけて2で割れば面積が求められます。
図の P では
\[ \frac{1}{2} ab \]が面積になり、 (底辺)×(高さ)÷2 となっていることがわかります。
底辺に下ろした垂線が底辺の端を除く部分と交わる場合
鋭角三角形または鈍角三角形の一番長い辺が底辺となる場合が該当します。 垂線で三角形を2つの直角三角形に分けて考えます。
上の Q では
\[ \frac{1}{2} c e + \frac{1}{2} d e \]が三角形の面積になります。 結合法則を用いると
\[ \frac{1}{2} c e + \frac{1}{2} d e = \frac{1}{2} (c+d)e \]となり、 \( c + d \) が底辺、 \( e \) が高さとなるので (底辺)×(高さ)÷2 で面積が計算できることがわかります。
底辺(直線)に下ろした垂線が底辺(線分)の外側で底辺(直線)と交わる場合
鈍角三角形で底辺の端に鈍角が位置する場合が該当します。 直角三角形の差として面積を考えます。
前の図の R では
\[ \frac{1}{2} (f+g)h – \frac{1}{2}gh = \frac{1}{2} fh \]が面積となり、 底辺 \( f \) と 高さ \( h \) の積を2で割っていることがわかります。